帯電防止材料
帯電防止材料とは?
帯電防止材料について用語解説
帯電防止材料とは
帯電防止材料とは、表面抵抗率が10(5乗)~10(11乗) Ωと電気が通りやすい材料です。
中でも10(7乗)Ω以下の材料は、慣例として導電性材料と呼びます。
これらは電気が通りやすく、素材自体に静電気が溜まりにくいため、ESD(静電気放電)対策や、その他の静電気による障害防止に使います。
実際に帯電防止機能を持ったフィルムを洋服などで擦った後で、たばこの灰を近づけても、静電気による灰の吸着がありません。
低密度ポリエチレン(LDPE)とは?
低密度ポリエチレン(LDPE)とは、構成している分子の密度が低いポリエチレンのことです。ゴミ袋などの「ビニール袋」と呼ばれる袋はこれに相当します。
フィルムに穴が空いても一気に破れることはないので、ゴミ袋などに適しますが、重い物を入れるとすぐに伸びてしまいます。
重い商品を入れる様なレジ袋には高密度ポリエチレンHDPEを使います。
ダンプラ・プラダン(プラ段・段プラ)とは?
プラダン・ダンプラとは、ポリプロピレン(PP)でできた段ボールシートとよく似た形状の材料です。
引越の時やリフォームなどの内装工事の時に、半透明のタイプを建物の壁に貼り付けて傷からガードしたります。
断面は段ボールとよく似ており、ハーモニカの様な空間が整然と並んでいます。
ダンプラはプラスチックの強度を持ち、中空構造で軽く、しかも段ボールの様に外からの衝撃を吸収します。
共押出しフィルムとは?
共押出しフィルムとは、二層以上の貼り合わせを特殊な成型方法で行った、高機能フィルムです。
フィルムのを作る方法のひとつに、押出し成型があります。
温度が上がって溶けた樹脂を、細い長い隙間からところてんの様に押し出して製造する方法です。
2つ以上平行に並んだ隙間から樹脂が複数のフィルムとして押し出され、お互いのフィルムを貼り合わせ(ラミネート)します。
この製法で製膜されたフィルムは、非常に薄い厚さでも多層化ができ、溶剤を使わないので残留溶剤の心配がありません。
フィルム自体もフィット性に富み、高機能フィルムへの応用が広がります。
低VOC(揮発性有機化合物)とは?
VOC(揮発性有機化合物)とは、気化して大気中に拡散してしまう、揮発性の有機化合物の総称です。
有機化合物の中で、沸点が50℃~260℃の物質がその対象になります。
これらの成分をを吸引すると、頭痛や神経障害などが発生して人体に害を及ぼす原因になります。
また、大気中で光化学反応をおこして、様々な大気汚染の発生原因になるとも考えられています。
塗料の溶剤や洗浄液などにも大量にVOCが含まれており、現在も大気中へと排出されており、日本は諸外国と比較しても、単位面積あたりのVOC排出量が高く、削減が課題になっています。
特にVOCの含有量が低い製品を、「低VOCの製品」と呼んでいます。
低(耐)フォギング性とは?
フォギングとは、材料に含まれる物質が高温になることで気化して、冷えたガラスを曇らせる現象です。
冷たく冷やしたコップの周りに、大気中の水蒸気が水滴となって曇るのと同じ現象です。
特に自動車業界では車内が高温になりやすく、内装品の素材に含まれる添加剤が揮発してフォギングが発生すると視界不良の原因となるため、この現象を重要視しています。
低VOC(揮発性有機化合物)の材料であれば、この現象を抑えることができます。